Ｍ 様投稿作品

若槻「高志！」

高志「どうした？　若槻。」

若槻「夏休みだ！」

高志「夏休みだな。」

若槻「夏と言えば海！」

高志「山って手もあるが。」

若槻「とにかく海！」

高志「わかったわかった。」

若槻「というわけで・・・」

高志「で？」

若槻「海にやって来ましたーーっ！！」

高志「ちょっと待てーーーーーっ！！」









　そうだ　海に行こう









若槻「どうだ高志！　青い海！　白い雲！　輝く太陽！　まさに夏真っ盛り！！」

高志「何でいきなり海にいるんだ！？　オレにはここに来るまでの記憶がないぞっ！？」

若槻「痴呆症か？」

高志「オレはまだ高校生だっ！」

若槻「いや、でも最近は若年性のものも・・・」

高志「え〜い、そんなことはどうでもいい！
　　　それよりもだ。この話はお前が海に行くと言い出して、他の連中勝手に誘って、
　　　しょうがないからオレも行くか・・・って感じに始まるんじゃないのか！？」

若槻「そんな面倒で面白くもないシーン作ったって無駄に長くなるだけだから、全面的にカットってことなんだろ。」

高志「そんなみもふたもない・・・」

こずえ「そんなことどうでもいいじゃない。」

高志「こずえ・・・」

こずえ「せっかく来たんだからしっかりと楽しまなくちゃね♪」

葵「そうですよ。せっかく来たのですから。」

高志「芹沢先輩・・・」

若葉「そうそう、細かいこと気にしてたら大物になれないわよ。」

高志「ねーちゃん・・・」

遙「高志君は所詮小物ということだね。」

高志「遙先輩・・・」

夏樹「芳野先輩は海は嫌いですか？」

高志「いや、嫌いじゃないが・・・」

夏樹「ボクは大好きですよ。砂浜を走ると足腰が鍛えられますし・・・」

高志「やっぱりお前はそうなんだな・・・」

あい「うわ〜〜、暑いね〜〜」

高志「塚原、大丈夫か？」

あい「だ、大丈夫だよ。」

高志「塚原の場合この暑さだけで倒れそうだからな。」

あい「心配しすぎだよぉ。」

高志「オレの取り越し苦労だったらいいんだが・・・」

鉄太郎「お〜〜〜〜〜、海だ〜〜〜〜〜」

高志「こら！　海に突っ込もうとするな！　まずは荷物を置いてからだ！」

鉄太郎「じゃ、ほい。」

ドサッ

高志「放り出すな！」

鉄太郎「荷物を置けって言ったのは高志だぞ〜〜」

高志「放り出せとは言ってない！」

鉄太郎「高志はわがままだな・・・」

高志「どっちがっ！・・・って、はぁ、疲れるからもういいや・・・」

鉄太郎「わはは♪　高志の負け♪」

高志「うぐぐぐ・・・」

遙「まったく、つくづく元気だねぇ、君たちは。」

葵「うふふ、それでは別荘にご案内します。」





葵の別荘・・・

高志「これが・・・別荘ですか・・・？」

葵「はい。ちょっと小さめなのですが・・・」

高志「いや、小さいって言うか・・・」

若槻「でっけぇな〜〜〜・・・」

あい「あ、あたしの家より大きいかも・・・」

こずえ「三階まである上に、なんかやけに豪華なテラスまで・・・」

若葉「金持ちは違うわね〜」

鉄太郎「探検だ〜〜♪　突撃〜〜♪」

ガンッ！

鉄太郎「・・・開いてない・・・」

高志「そりゃそうだ・・・」

葵「今開けますから、ちょっと待っててくださいね。」

カチャッ
キィ〜・・・

葵「さ、どうぞ。」

高志「おじゃまします。」

こずえ「うっわ〜〜、中もひろ〜い・・・」

若葉「吹抜けになってるのね〜」

夏樹「大きなピアノが置いてあります〜」

鉄太郎「鹿の頭だ〜〜」

若槻「お、剥製だね。」

鉄太郎「お〜、これが剥製か〜。初めて見たぞ。」

高志「なんて言うか・・・別世界ってやつか・・・」

遙「そんなに驚くほどのことかな？」

高志「そういえば、遙先輩の家もすごいんですよね？」

遙「それほどのものでもないよ。」

高志「ぜひ一度遊びに行ってみたいな〜、なんて・・・」

遙「そうかい？　歓迎するよ。
　　そうか・・・高志君が遊びに来るのか・・・これは楽しみだ。ふふふ・・・」

高志「・・・やっぱり遠慮させていただきます。」

遙「それは残念だなぁ。」

高志（今の笑顔怖すぎ・・・）


葵「こちらが食堂で、あちらの奥がお風呂場になっています。
　　二階には四人部屋が三つ、三階には二人部屋と個室が二つずつあります。
　　どれでもお好きな部屋を使ってください。」

若槻「高志はこずえちゃんと二人部屋に泊まるとして・・・
　　　あとはどうしよっか？」

高志「ちょっと待て。何でオレとこずえが一緒なんだよ？」

若槻「だって、恋人同士の夜を満喫するにはその方がいいだろ？」

こずえ「！！」

高志「おいっ！！」

鉄太郎「高志はこずえと熱い夜を過ごすのですな！」

高志「あのなっ！！」

若葉「若いっていいわね〜」

葵「先生も充分にお若いですよ。」

若葉「ん〜、でもねぇ〜、いまいちいい男が引っかからないのよね〜」

葵「きっといつか、いいお相手が見つかりますわ。」

若葉「だといいんだけどね〜」

高志「え〜い、なんだか話が横道にそれてる気がするが・・・
　　　とにかく！　こんなところでそんなことする気なんかないんだから別の部屋にしろ！！」

若槻「つまり、こんなところじゃなければそんなことするんだな♪」

高志「なっ！？」

鉄太郎「語るに落ちるというやつですな♪」

こずえ「高志！　なに自爆してるのよっ！！」

高志「恥ずかしいからって怒り出すな！」

遙「ほらほら、いつまでもそんなことやってないで。
　　いい加減にしないと、海で遊ぶ時間がなくなるよ。」

若槻「あ、そっすね。」

遙「四人部屋が三つあるから、男三人で一つ、女子は二部屋で適当に分かれればいいんじゃないかな。」

若槻「それじゃ早速着替えよ〜♪」

高志「やけに楽しそうだな。」

若槻「ちょっとな♪」

こずえ「高志！　着替え覗かないでよ！」

高志「覗かねぇよ。」

若槻「見慣れてるからか？」

高志「いちいちそういうことを言うな！」





数分後・・・

高志「遅いな・・・」

若槻「女の子の身支度には時間がかかるんだよ。」

高志「なあ、俺らだけで先に行ってないか？」

若槻「まあ待てよ。面白い企画を用意してあるからな♪」

高志「面白い企画？」

若槻「ああ♪　そろそろいいかな。」

遙「何が始まるんだい？」

若槻「それでは始めましょう♪　ミス夏の海は誰だ？　水着コンテストーー！！」

高志「はぁ？」

遙「ほう。」

若槻「エントリーＮｏ１番！！　こずえちゃーーん！！」

こずえ「どう？　似合う？」

若槻「おお！　白のワンピース！！
　　　活動的なこずえちゃんの女の子らしい清楚な一面を現すかのようだ！！」

高志「ああ、まあ良いんじゃないか。」

こずえ「なによ！　もっとほめてくれてもいいじゃない！」

若槻「照れてるんだよ。な〜高志？」

高志「別に。」

こずえ「む〜〜」


若槻「では、エントリーＮｏ２番！！　あいちゃーーん！！」

あい「あ、あの、ど、どうかな・・・？」

若槻「おおっと！？　これは大胆なビキニだぁ！！
　　　普段のおとなしいイメージを払拭するかのような燃えるような赤！！
　　　しかし、腰に巻かれたオレンジのパレオが一片の恥じらいを感じさせる！！」

高志「・・・・・」

あい「よ、芳野君？」

若槻「高志も絶句するほどのかわいさ！！」

あい「そ、そんな・・・」

高志「な！　何言ってんだ！　若槻！！」

こずえ「高志、顔真っ赤。」

高志「こずえまで何言ってんだ！」

こずえ「私のときはほめてくれなかったのに〜〜」

高志「えーい！　いいから次いけ次！！」


若槻「では、エントリーＮｏ３番！！　姫〜〜〜♪」

葵「いかがでしょうか？」

若槻「最高です！！　青と紫のグラデーション模様のワンピースが姫の美しさをより引き立たせて・・・
　　　いやもう、言葉じゃ表現できない！！」

葵「もう、いやですわ。若槻さんたら・・・」

高志「お前、芹沢先輩のことになるとすごいよな。」

若槻「だって実際に美しいんだからしょうがないだろ？」

高志「彼女いるのに・・・」

若槻「彼女いたって美しいものは美しいんだからしょうがないだろ？」

高志「ああそうかよ・・・」


若槻「では、エントリーＮｏ４番！！　若葉せんせーー！！」

若葉「じゃじゃーーん♪」

若槻「いつも見ているはずなのに、こうして見るとまた違う！！
　　　普段の姿、白衣と同じ白のビキニ！！　さらに、チェックのパレオがチラリズムをくすぐります！！」

高志「お前は変態か。」

若槻「何を言う。見えそうで見えないから男心をくすぐられるんだ。」

高志「さよか。」

若葉「で、高志はどうなのよ？」

高志「なかなか似合ってるってとこかな。」

若葉「惚れ直した？」

高志「何でそうなる！？　そもそも惚れてない！！」

若葉「この水着だったら高志を悩殺できると思ったのに・・・」

高志「悩殺って・・・」


若槻「では、エントリーＮｏ５番！！　夏樹ちゃーーん！！」

夏樹「あうあうあ〜〜・・・は、恥ずかしいです〜〜・・・」

若槻「これは予想外だ！！　とってもかわいらしいピンクのワンピース！！
　　　一時でも男の子と思い込んでいたことが悔しいほどだ！！」

夏樹「あうあうあうあうあ〜〜〜」

高志「いやもうそれはいいから・・・」

夏樹「あ、よ、芳野先輩は、ど、どう思いますか・・・？」

高志「ん？　ああ、かわいいとは思うが、ちょっと意外だったな。
　　　神崎のことだから海女さんルックあたりでくるかと思ったんだが・・・」

夏樹「ううう・・・いくらボクでもそんな格好しませんよ〜・・・」

高志「お、おい！　冗談だって！　いくらなんでも泣かなくても・・・」

こずえ「高志ひどーい！」

葵「神崎さんをいじめちゃダメですよ。」

若葉「よしよし、後できっちり叱っておくからね。」

高志「み、皆してオレを責めなくても・・・」

若槻「こんなかわいい子をいじめたお前が一方的に悪い！！」

遙「これはお仕置きが必要だね。」

高志「怖いこと言わんでください！」

鉄太郎「お仕置きキーーック！！」

高志「ぐほぁっ！！」

こずえ「鉄！？　あんたどこから！？」

鉄太郎「上。」

遙「二階からか。」

葵「すごいですわね・・・」

若槻「すごいと言えば鉄っちんの格好もすごい！
　　　なんといってもスクール水着！！　通称スク水！！
　　　さらに！　『１ねん１くみ　あいだてつたろう』の名札つき！！」

鉄太郎「雑誌で流行を調べたらこれがいいって書いてあったんですな♪」

こずえ「どんな雑誌を見たの？」

鉄太郎「『萌えキング』とか書いてあったような気がする。」

若槻「おお！　我が愛読書！！」

遙「いったい君は普段何を考えているんだい？」

若槻「ほとんど女の子のことですね♪」

高志「そんなことはどうでもいいからさっさとどいてくれ・・・」

鉄太郎「お？　高志、おいらの足の下で何やってんだ？」

高志「お前が踏んだんだろーが！！」

ガバッ！

鉄太郎「おっとっと・・・」

高志「ったく・・・」

若槻「で、高志。誰の水着姿が一番良かった？」

高志「え？」

若槻「審査委員長はお前なんだからはっきり決めろよ。」

高志「なにぃ！？　ちょっと待て！　そんなこと聞いてないぞ！！」

若槻「あれ？　言ってなかったっけ？
　　　まあいいや、とにかく決めてくれ。」

高志「お、おい！」

こずえ「高志、誰のが良かったの？」

高志「あ、あのな・・・」

若葉「ちゃんと白黒つけなさいよ。」

高志「い、いや、そんなこと言われても・・・」

じーーーーー

高志「塚原！　神崎！　そんな目でオレを見るなーー！！」

葵「こういうことはきちんと決めないと駄目ですよ。」

高志「せ、芹沢先輩まで・・・」

鉄太郎「おいらだろ？」

高志「お前は黙ってろ！！」

遙「で、結局誰にするんだい？」

高志「ううううう・・・
　　　だーーーーー！！　こうなったら逃げるが勝ちだ！！」

若葉「あ！　逃げたわよ！！」

こずえ「ちょっと待ちなさいよ！！」

高志「待てといわれて待つやつがいるか！！」

鉄太郎「逃がさないんだな！！」

あい「よ、芳野君！」

夏樹「あ、ま、待ってください！」

ザシュザシュザシュ・・・


若槻「浜辺を走る男女・・・なんていうか、青春ですね♪」

遙「うんうん。」

葵「あらあら。」


こずえ「待ちなさーーーい！！」

鉄太郎「待てーーーーー♪」

高志「許せーーーーー！！」





二十分後・・・

鉄太郎「一番乗り〜〜〜♪」

ザブザブザブ・・・

こずえ「あっ！　ずる〜〜い、待ってよ〜〜」

夏樹「ボクも行きます〜〜」

葵「では、私も。」

若葉「海に入る前にはちゃんと準備運動するのよ〜〜」

高志「ねーちゃんが珍しくまともなことを・・・」

若葉「一応引率者だしね。」

若槻「それにしても、よく無事に戻ってこれたな。」

高志「ああ、マジで死ぬかとは思ったけどな・・・」

遙「死ななくてよかったねぇ。」

高志「遙先輩、珍しくオレのことを心配して・・・」

遙「君に死なれたら、こき使えなくなっちゃうからねぇ。」

高志「・・・くれるわけないか・・・」


こずえ「高志ーーー！」

若槻「高志、こずえちゃんが呼んでるぞ。」

高志「おーーう！　今行くーーー！
　　　・・・っと、塚原は行かないのか？」

あい「あ、あたしは、暑いの得意じゃないから・・・」

高志「でもせっかく来たんだし、こんなとこにいたらもったいないぞ。」

若槻「そうそう♪」

あい「でも・・・」

高志「あーーーっ！　もう！　ほら、行くぞ！」

あい「あ・・・」

若槻「おいおい、いいのか高志？　こずえちゃん以外の女の子の手なんか握っちゃって。」

高志「こうでもしないと来ないだろ？」

若槻「そう言いながら、顔真っ赤だぞ♪」

高志「うるせ！！」


若葉「青春っていいわよねぇ・・・」

遙「そうですね。」

若葉「部長はいいの？」

遙「ボクはあついのは苦手なんですよ。」

若葉「ふ〜ん・・・」



葵「はいっ。」

若槻「こずえちゃん、パス。」

こずえ「えいっ！」

高志「ほらよっと。」

鉄太郎「アターーーック！！」

バシッ！

高志「ぐおおっ！！」

バシャーーーンッ！！

若槻「ナイスアタック♪」

鉄太郎「おう♪」

夏樹「大丈夫ですか？　芳野先輩・・・」

高志「あんまり・・・」





そして・・・

若槻「いきなりだけど、スイカ割り大会！！」

高志「いきなり過ぎ・・・」

若槻「でもこれやらないと海に来たって感じしないだろ？」

高志「別にいいけど・・・」

若槻「まず最初の挑戦者は？」

鉄太郎「おいらおいらーーーっ♪」

若槻「じゃあ、まずは鉄っちん♪」

鉄太郎「いっくぞーー♪」

高志「張り切るのはいいから、ちゃんと目隠ししろ。」


鉄太郎「目隠ししたぞ。」

若槻「十回回ってからスタートだ。」

鉄太郎「い〜ち、に〜い、さ〜ん、し〜い、ご〜お、ろ〜く、し〜ち、は〜ち、きゅ〜う、じゅう！」

若槻「スタート！」

鉄太郎「そこだーーーーっ！！」

バシーーーンッ！！

こずえ「ええーーー！？」

鉄太郎「おお！　見事に割れましたな♪」

遙「この場合は、割れたというより砕け散ったという感じかな。」

高志「おい！　まだ何も言ってないぞ！！」

鉄太郎「スイカの気配を感じとったんですな♪」」

高志「これじゃスイカ割りになってない！　それにこんなに粉々にしたら食べられないだろ！」

鉄太郎「すまんすまん♪」

高志「まったく・・・」

葵「まあまあ、代わりのスイカはまだありますから。」

若槻「そうそう♪　さて、次は誰がやる？」

高志「塚原、やるか？」

あい「え？　あ、あたしはいいよ・・・」

若槻「そういわずに、さぁさぁ♪」

あい「え？　え？　ええ？」


若槻「では、レッツスタート♪」

高志「ゆっくり前に進めー！」

こずえ「あ！　ちょっと右ちょっと右！」

夏樹「いきすぎですよー！」

葵「そのまま真っ直ぐです。」

あい「あっ！」

高志「あ、こけた。」

葵「大丈夫ですか？」

あい「あ、は、はい・・・」

こずえ「あい先輩！　落ち着いて！」

若槻「でも、なかなかいい位置だよな。」

高志「そうだな。よし！　そのまま叩け！」

あい「う、うん。えいっ！」

ポコッ

若槻「よっしゃ♪　ヒット♪」

高志「割れてないぞ・・・」

あい「あぅ・・・」

若槻「ま、そこはご愛嬌ってことで♪」

高志「当てたんだから充分か。」

若槻「そうそう♪」


高志「そろそろお前の出番だろ。」

夏樹「え？　ボ、ボクですか？」

高志「お前の剣伎で真っ二つにしてやれ。」

若葉「いくらなんでも真っ二つはないでしょ。ただの棒で叩くんだから。」

高志「甘いなねーちゃん。神崎！　やってやれ！」

夏樹「は、はい！」


若槻「それじゃあスタート♪」

夏樹「ど、どっちですか？」

鉄太郎「突っ走れーー♪」

夏樹「は、はい！」

高志「通り過ぎるだろうが！　神埼も安易に信じるな！！」

夏樹「ご、ごめんなさ〜い・・・」

遙「左に６２．５度ほど向けば正面になるよ。」

若槻「遙先輩！　さすが頭いい！」

高志「適切だけどわかりにくいな・・・」

夏樹「え、え〜と・・・」

葵「ゆっくり左を向いてください。」

夏樹「はい！」

こずえ「ストップ！　そのまま真っ直ぐ！」

高志「よし！　そこだ！」

夏樹「では・・・いきます！」

高志「いけ！！」

夏樹「神崎流剣術技の二・・・『海流閃』」

ヒュッ

鉄太郎「むむっ！　なかなか速い太刀筋ですな・・・」

高志「・・・ていうか見えなかったぞ・・・」

若槻「お！　おい！　あれ！」

こずえ「スイカがゆっくり割れてく！！」

遙「見事な切り口だねぇ。」

若葉「ただの棒なのに・・・」

高志「な？　すごいだろ？　ねーちゃん。」

若葉「私も練習すればできるようになる？」

高志「いや無理だろ・・・」


鉄太郎「な〜な〜、スイカ食いたいぞ。」

葵「そうですね。あまりぬるくならないうちにいただきましょう。」

鉄太郎「切るもの持ってきたぞ〜♪」

高志「食いやすい大きさに切れよ・・・ってオイ！！」

夏樹「そ、それはボクの玄鋼！？」

鉄太郎「じゃ切りますな♪」

高志「待てーー！！　そんなもので切るなーー！！　ちゃんと包丁で切れーーー！！」

鉄太郎「ちぇっ」

高志「ちぇじゃない！」


若葉「ほらほら、普通の包丁持ってきたからけんかしないの。」

高志「包丁はいいんだけど、左手に持ってるものは何だ？」

若葉「これ？　最近出たやつなのよ。まだ飲んだことなくって・・・」

高志「こんな時間から未成年者の前で飲むな！」

若葉「え〜〜〜」

高志「え〜〜〜じゃない！」

若槻「まあいいじゃん、俺らも酒飲んだことあるんだし。」

高志「それはそうだけど・・・」

若葉「そうそう♪　かたいこといいっこなし♪」

高志「ったく・・・」





二時間後・・・

遙「日も傾いてきたし、そろそろあがろうか。」

高志「おーい！　今日はもうあがるってよー！」

こずえ「えーー！？」

鉄太郎「まだまだ遊びたりないぞ！」

高志「暗くなったら危ないだろが！」

葵「そうですよ。それにこの後はまだお祭りがありますし・・・」

高志「あ、そういえばそうでしたね。」

鉄太郎「おーーー！　そーだったーー！」

こずえ「じゃあ、そろそろあがろっか。」

鉄太郎「おうっ！」





葵の別荘・・・

葵「着替える前にお風呂に入りましょう。」

こずえ「さんせー♪」

若葉「こんな汚れた格好で浴衣着るのもなんだしね。」

高志「浴衣なんて持ってきてたのか？」

若葉「祭りといえば浴衣でしょ。」

こずえ「私も持ってきてるわよ♪」

鉄太郎「おいらも♪」

高志「ふ〜ん。」

こずえ「どうして素っ気無い反応しかできないの？」

高志「別に浴衣ぐらいで・・・」

若槻「まあまあ、そんなこと言ってたって、どうせ水着の時みたいに見とれるんだから♪」

高志「別にこずえの水着姿には見とれてねえよ。」

若槻「またまた、強がっちゃって♪」

高志「いいからさっさと入っちまおうぜ。」



男湯・・・

若槻「おお！　風呂も広い！」

高志「広い上にほとんど露天風呂って感じだな。」

若槻「海を見ながら風呂に入れるってなんかすごいな。」

高志「なんかどころじゃなくすごいと思う。」



女湯・・・

こずえ「わーー！　ひろーーーい！」

鉄太郎「一番風呂ーー♪」

若葉「入る前にちゃんと体洗いなさいよ。」

鉄太郎「お、そうでしたな。」



若槻「あっちも入ってきたみたいだな。」

高志「そうだな。」

若槻「覗くか？」

高志「何言ってんだ！？」

若槻「しーっ！　声がでかいぞ高志。」

高志「わ、わりぃ・・・って、何でオレが謝らなくちゃいけないんだ！」

若槻「いいか高志、アレを聞いてみろ。」

高志「？」



こずえ「いいなぁ、あい先輩、大きくて・・・」

あい「え？　そ、そうかな・・・？」

こずえ「私小さくて・・・」

あい「そんなことないよ。」

夏樹「そうですよ。ボクの方が小さいです・・・」

鉄太郎「おいらの方がもっと小さいから大丈夫なんだな♪」

若葉「う〜ん、果たしてその言葉はフォローになってるのかしらね・・・」

葵「大きければいいという訳ではありませんし、あまり気にすることもないと思いますよ。」

こずえ「う〜〜ん・・・」

鉄太郎「触ってみていいか？」

あい「え？」

鉄太郎「お〜〜、たぷたぷ・・・」

あい「あ！　だ、だめ！」

鉄太郎「お？　ここがいいのですかな？　にしししし♪」

こずえ「時代劇の悪代官みたい・・・」



若槻「な♪」

高志「なんなんだよ・・・」

若槻「こんな会話を聞いたら覗かずにはいられないだろ♪」

高志「あのなぁ・・・」

若槻「お前は見たくないというのか？」

高志「見たくないといえばウソになるかもしれないが、だからって覗いていいもんじゃないだろ。」



こずえ「高志って大きい方が好きなのかなぁ・・・？」

鉄太郎「なら聞いてみればいい♪」

こずえ「え？」

鉄太郎「た〜か〜し〜〜」

こずえ「ちょ、ちょっと？」

鉄太郎「高志は大きい方がもがもが・・・」

こずえ「な、何いってるのよ！！」

鉄太郎「直接聞いた方が早いと思って・・・」

若葉「確かに早いけどね〜」

こずえ「まったくもう！！」



若槻「高志、答えてやれよ。」

高志「な！？　なんでだよ！？」

若槻「んじゃ、俺が答えとくか♪」

高志「お、おい！」

若槻「高志は大きい方がいいってさーーー！！」



こずえ「えーーーー！？」

鉄太郎「ほほう・・・おいらはムリかな・・・」

夏樹「あうあう・・・」

葵「・・・・・」

若葉「じゃあ私が寝取っちゃおうかな〜♪」

こずえ「ダメーーーーー！！」



遙「人間関係がだいぶドロドロになったね。」

若槻「高志、どうするんだ？」

高志「お前なっ！！」



こずえ「高志が寝取られちゃう〜〜！」



遙「放っておくと大変なことになりそうだね。」

高志「あああああ・・・」

若槻「高志、どうするんだ♪」

高志「・・・こうなりゃやけだ！　こずえ！　よく聞け！！」



こずえ「高志・・・？」



高志「いいか！　オレは・・・オレが好きなのはお前だけだ！　だから安心しろ！！」



こずえ「高志・・・」

鉄太郎「こずえ、よかったな♪」

こずえ「・・・うん。」



若槻「高志、顔真っ赤♪」

高志「うるせ！」



若葉「これじゃあ寝取るのはムリそうね。」

葵「それにしては嬉しそうですね。」

若葉「あの病弱だった高志も立派になったなってね。」

葵「高志さんが小さい頃の話、聞いてみたいですわ。」

若葉「後でゆっくり、ね。」





近くの神社・・・

夏樹「賑やかですね・・・」

鉄太郎「焼きそば♪　タコ焼き♪　かき氷〜♪」

若葉「あんまりはしゃぐと迷子になるわよ。」

葵「それほど広くはありませんから、大丈夫ですわ。」

若葉「それもそうね。」

あい「人がいっぱい・・・」

高志「こけると危ないから気をつけろよ。」

あい「う、うん・・・あっ！」

高志「言ってるそばから・・・」

あい「ご、ごめんなさい・・・」

高志「浴衣じゃ動きづらいからしょうがねえよ。それにお前がこけるのもう慣れたし。」

あい「あぅ・・・」

若槻「う〜〜ん・・・」

高志「どうした若槻？　さっきからうんうん唸ってばっかだけど・・・」

若槻「浴衣コンテストもやるべきだったかなぁ・・・」

高志「そんなにやりたいんなら、やりゃいいだろ。」

若槻「でも、水着コンテストもやったんだぞ？」

高志「それがどうかしたか？」

若槻「同じようなことばっかりだと読者が飽きるだろ。」

高志「確かにそうかもしれないが、それはここで言うべきことじゃない！」


こずえ「ねぇねぇ高志、どこから行く？」

高志「祭りって言ったらまずあれだろ。」

こずえ「やっぱり・・・」


金魚すくい・・・

高志「やっぱりこの緊張感がいいよな。まさにやるかやられるかって感じで・・・」

こずえ「いいからさっさと始めなさいよ。」

高志「この集中する時間が重要だってのに・・・」

遙「もう何年もやってなかったけど、結構できるものだね。三つ子の魂百まで、とはよく言ったものだ。」

若槻「遙先輩すげぇ！　もう五匹目だ！！」

葵「遙にそんな特技があったなんて。びっくりですわ。」

遙「特技と言えるほど立派なものじゃないよ。昔よりも少し下手になっているしね。」

若槻「そう言いながら、もう八匹目♪」

若葉「この店の金魚、全部取っちゃいそうね。」

高志「ま、負けてたまるか！」

鉄太郎「いい勝負になりそうですな♪」

若槻「鉄っちんはやらないの？　こういうの得意そうだけど。」

鉄太郎「おいらはこれは得意じゃないのだ。すぐに破けてしまってな・・・
　　　　つかみ取りなら簡単なんだが・・・」

若槻「つかみ取りかぁ、それはそれで見てみたい気はするな。」

鉄太郎「やってみようか？」

こずえ「ちょっと鉄、そんなことしたら迷惑になるでしょ。」

鉄太郎「それもそうか・・・」

若槻「残念だけど、また後でね。」

鉄太郎「おう！」



数分後・・・

高志「ま、負けてしまった・・・」

葵「一匹差だったのですから、気を落とさないでください。」

こずえ「そうそう、いい勝負だったじゃない。」

高志「遙先輩遊んでましたよね・・・？」

遥「何のことかな？」

高志「わざわざ俺が追いついてから次の金魚取ってたじゃないですか・・・」

遙「あまり不必要に取りすぎても、店のおじさんがかわいそうじゃないか。」

高志「やっぱり・・・」

遙「だけど、なかなか面白かったよ。機会があったらまたやろう。」

高志「遙先輩・・・」

若槻「珍しく高志のフォローを・・・」

遙「でも、せめてもうちょっとレベルアップしてくれればもっと楽しめるんだが・・・」

若槻「してなかった・・・」

高志「ちくしょーーー！」


こずえ「ほら高志、これでも食べて落ち着きなさいよ。」

高志「こずえ・・・」

若槻「お！　うまそうなタコ焼き♪」

高志「こうなったらやけ食いだ！！」

こずえ「あっ！　こらっ！　全部食べるなーー！！」


若槻「他の皆は？」

こずえ「鉄はあっちでイカ焼き食べてる。」

若槻「あそこか。」

高志「あいつちっこいけどリボンのおかげで結構目立つな。」

ダダダダダ・・・

鉄太郎「ちっこい言うなーーー！！」

高志「ぐはっ！！」

若槻「ナイス頭突き！　浴衣の動きづらさを感じさせない身のこなし、さすがだ！」

鉄太郎「いついかなる時でも遺憾なく力を発揮できるよう仕込まれたんですな♪」

若槻「それのおかげで高志悶絶♪」

こずえ「高志、大丈夫？」

高志「鳩尾にクリーンヒットさせやがって・・・おちるところだったぞ・・・」

鉄太郎「すまんすまん、手加減は苦手なのだ。」

高志「だいたいあの場所にいてよくオレの声が聞こえたな。」

鉄太郎「おいらは地獄耳でしてな。数キロ先で針が落ちた音も聞こえるんですな♪」

高志「それじゃうるさくてしょうがないだろ・・・」

鉄太郎「冗談ですな♪」


夏樹「ただいま戻りました〜♪」

高志「お！　どこ行ってたんだ・・・って、それ見りゃわかるか。」

夏樹「はい。クレープです。一度食べてみたかったです〜♪」

こずえ「クレープ初めてなんだ？」

夏樹「はい。和菓子はよく食べていたのですが、洋菓子はあまり食べたことなくて・・・」

高志「でも大丈夫か？」

夏樹「何がですか？」

高志「お前ソースですら辛くて食べられないんだろ？」

若槻「今度は甘すぎて食べられないって？」

高志「そういうこと。」

夏樹「そんなことないですよ〜・・・」

こずえ「食べてみればわかるんじゃない？」

高志「そうだな。食べてみろよ。」

夏樹「で、では・・・」

もぐもぐ・・・

夏樹「おいしいです〜♪」

高志「おお！　神崎が普通に食べた！！」

夏樹「そんなに驚かなくても・・・」

こずえ「そうよ、いくらなんでもそこまで言わなくたっていいじゃない。」

高志「でもなぁ・・・」

こずえ「私もクレープ買ってこよ〜っと♪」

鉄太郎「おいらも行くぞ〜♪」

若槻「俺らはどうする？」

高志「今はクレープ食う気はしないから、適当にその辺ぶらつくか。」

若槻「あいよ♪」

夏樹「あ、ボクも行きます。」


くじ屋前・・・

高志「塚原、どうした？」

あい「あ、芳野君・・・」

高志「何か面白いものでもあったか？」

あい「あ、えと、あれ・・・」

高志「ひよこのぬいぐるみか。」

あい「うん。」

高志「でも見てるだけじゃもらえないぞ。ちゃんとくじ引かないと。」

あい「で、でも、あたし運悪くて・・・」

若槻「よし！　俺が取ってあげよう！」

高志「本当に取れるのか？」

若槻「俺はくじ運の神様と呼ばれたことがある♪」

高志「へぇ〜」

若槻「という訳で任せろ♪」

ガサゴソ・・・

若槻「むむっ！　これだっ！！」

ハズレ

若槻「こういう時もある♪」

高志「おいおい・・・じゃ、次オレな。」

ガサゴソ・・・

高志「これかな。」

五番

高志「もしかして、当たってる？」

若槻「もしかしなくても大当たり〜♪　高志すごいな♪」

高志「運がよかっただけだろ？　ほら、やるよ。」

あい「でも、いいの？」

高志「ああ、遠慮するなよ。」

あい「あ、ありがと・・・」

こずえ「あ！　いいなぁ〜、高志、私にも何か取ってよ。」

高志「何がいいんだよ？」

こずえ「う〜〜んと・・・じゃ、あれ。」

高志「あんなおもちゃの指輪がいいのか？」

こずえ「あれがいいの。」

高志「はいはい、それじゃ引きますかね。」

ガサゴソ・・・

十二番

高志「ありゃ？　ハズレじゃないけど違うものが当たっちまったな。」

こずえ「これでもいいわよ。」

高志「ただの安っぽいキーホルダーだぞ？」

こずえ「・・・高志からもらったものなら何でも嬉しいの・・・」

高志「こずえ・・・」

じーーーーー

高志「な、何見てんだよ！」

若槻「いや〜、熱いな〜と思って♪」


葵「皆さん、そろそろ花火が始まりますよ。」

若槻「やっとクライマックスっすね♪」

葵「はい。ですから一番良く見えるところに移動しましょう。」

鉄太郎「特等席ですな♪」

高志「あれ？　ねーちゃんはどこ行ったんだ？」

夏樹「あ！　あそこにいますよ。」

高志「おーい！　ねーちゃーん！」

若葉「おー、たーかしー」

高志「・・・酔ってる？」

遥「みたいだね。」

高志「まったく、昼間も飲んでただろ。」

若葉「い〜じゃないのよ〜、花見酒があるんだから花火酒があったって〜」

高志「あのなぁ・・・はぁ、とにかくもうすぐ花火が始まるから行こうぜ。」

若葉「私はここで飲みながら見てるから、あんたたちだけで行ってきなさいよ。」

高志「そうはいっても酔っ払ったままのねーちゃん放っておくのも不安だし・・・」

若葉「あら、心配してくれるの〜？」

高志「周りに迷惑かけそうだから。」

若葉「そんなことないわよ〜」

高志「でもなぁ・・・」

遙「それなら、ボクがここに残るから君たちは行くといい。」

高志「いいんですか？」

遙「ここからでも見えなくはないだろうし、そこまでして見たいものでもないしね。」

若葉「そうそう、だからさっさと行ってらっしゃ〜い。」

高志「へいへい。それじゃ、遙先輩。ねーちゃんを頼みます。」

遙「ああ。」

若槻「高志、置いてくぞーー！」

高志「ちょっと待て！　今行く！」



若葉「一緒に行かなくて良かったの？」

遙「ええ、別にかまいませんよ。」

若葉「お目当ての彼女と一緒に見たかったんじゃない？」

遙「それは誰のことを言ってるんです？」

若葉「あら？　いつも一緒にいるあの娘じゃないの？」

遙「別にそんなんじゃないですよ。たまたま一緒にいることが多いだけです。」

若葉「ふ〜ん・・・」



神社の裏の林・・・

ヒューーー・・・ドドーーーンッ！

高志「うわっ！　始まっちまったか。」

若槻「急ごうぜ♪」

葵「もうすぐですよ。」


海に続く崖の上・・・

こずえ「わ〜〜、すっご〜〜い・・・」

高志「おお、良く見えるな。」

こずえ「たーまやーー！」

鉄太郎「かーぎぐむっ・・・」

若槻「しーーー！　鉄っちん、俺たちは撤収だ。」

鉄太郎「ほ？　ほうひへは？」

若槻「二人っきりにさせていいムードにするんだよ♪」

鉄太郎「おお！　なるほど！　それはいい考えですな♪」

若槻「というわけで、回れ右♪」


あい（やっぱり芳野君にはこずえちゃんが一番だから・・・）

葵（ちょっと妬けちゃいますが、お二人はお似合いですから仕方ないですね。）

夏樹（芳野先輩・・・）


高志「あれ？　皆はどこ行ったんだ？」

こずえ「え？　あれ？」

高志「しょうがねえな・・・オレちょっと探してくる。」

こずえ「あ！　待って！」

高志「こずえ・・・」

こずえ「もうちょっと・・・二人でいよ・・・」

高志「・・・ああ。」


こずえ「ねえ、高志・・・」

高志「なんだよ？」

こずえ「お風呂場で言ったことって、本当？」

高志「・・・オレが、ああいうウソをつけるほど器用だと思うか？」

こずえ「ううん、高志ってすっごく不器用だもんね。」

高志「わかってるならわざわざ聞くなよ。」

こずえ「でも、ちゃんと聞いておきたかったの。
　　　　高志って結構もてるから、いつか他の誰かのところに行っちゃうんじゃないかって・・・不安で・・・」

高志「こずえ・・・」

こずえ「・・・・・」

高志「わかったよ。お前が不安に思うって言うんなら、何度でも言ってやる。
　　　・・・オレが好きなのはお前だけだ。他の誰かを好きになるつもりはないから安心しろ。」

こずえ「高志・・・ありがと・・・」

高志「また不安になるときがあったらいつでも言えよ。
　　　・・・その時には、もう一度言ってやるから・・・」

こずえ「うん・・・」















若槻「今頃あっちはラブラブかな♪」

鉄太郎「お〜♪　ラブラブか〜♪」

若葉「うらやまし〜わね〜」

夏樹「本当に・・・うらやましいです・・・グスッ」

あい「な、夏樹ちゃん・・・？」

夏樹「はっ！　す、すみません！　ボ、ボク・・・」

あい「ううん・・・あたしも、その気持ち、わかるから・・・」

葵「そうですね・・・私も・・・」

鉄太郎「よ〜し♪　今夜は飲むぞ〜〜♪」

若槻「お！　鉄っちん飲めるの？」

鉄太郎「いや、飲んだことはない。」

若槻「じゃ、まずは一杯♪」

鉄太郎「お〜♪」

夏樹「ボ、ボクも飲んでみようかな・・・」

葵「私も一杯ちょうだいいたします。」

あい「あ、あたしも・・・」

若葉「飲め飲め〜〜♪」

若槻「よっしゃあ♪　今夜は宴会だ〜♪」

ヒューー、ドドーン！　ドーン！

遙「さて、明日はどんな一日になるのかな・・・」





　Ｆｉｎ







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＜あとがき＞

作者「ど〜もご機嫌ようです♪　皆さんの貴重なご意見のおかげで完成した『そうだ　海に行こう』
　　　楽しんでいただけましたでしょうか？」

高志「今回はやけに長いな。」

作者「色々と妄想を膨らましていたら、こんなになっちゃいました。」

高志「今回はほぼ会話だけだよな。」

作者「会話のみのＳＳというものもあるので挑戦してみたのですが、
　　　場面の切り替えがうまくできなくて『会話オンリー』にはできませんでした・・・」

高志「ちょっと分かりにくいところもあるし。」

作者「すいません。完全な自分の力不足です。」(土下座)

高志「浴衣のデザインぜんぜん書いてないし。」

作者「浴衣コンテストなしで細かいデザインをしゃべらせるのは不自然かと思いまして。
　　　決して、浴衣のデザインなんて知らねえよという理由からではありません。」

高志「本当か？」

作者「そ、それに、これ以上書くと長くなりすぎてしまいますし・・・」(汗)

高志「そんな言葉で許されると思うか？」

作者「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」(土下座)


高志「今回オレはこずえとくっついてるって設定だよな。」

作者「はい。自分のかってなイメージなのですが、
　　　re-laiveのメイン中のメインと言えばやはりこずえちゃんではないかなぁ・・・と。」

高志「へぇ〜」

作者「という訳で、今後も高志君とこずえちゃんがくっついているＳＳが結構出るかと思いますが、
　　　他のヒロインとくっつける話も考えてはありますので、気長にお待ちください。」

高志「具体的にはどれくらい待つんだ？」

作者「え、え〜と・・・その件に関してはノーコメントということで・・・」(滝汗)

高志「いつかはちゃんと書けよ？」

作者「ぜ、善処いたします・・・」(ナイアガラ汗)


高志「さて、あとがきまで長くなってきたのでこの辺で。」

作者「では、次のＳＳでお会いしましょ〜♪」


※遙先輩の意外な特技は作者の妄想に過ぎません。公式設定ではないのでご注意を。
　え？　そんなことわかってるって？　そりゃそうですよね。あはは〜・・・

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