紅陽華 様投稿作品


ぴゅあぴゅあの世界には、犬や猫が人間になったような『耳っ子』が存在します。
それは当たり前。
だから、さちやひなた、とばりのように女の子でなくても――分かりやすく言えば、男性の――耳っ子が存在するのも当たり前なのです。

このお話は、ある夏の、ちょっぴり怖いぴゅあな感動話です――――。



ぴゅあぴゅあわんにゃん物語。〜summer編〜
満月の夜の再会。



午前五時半。携帯電話の目覚まし機能で、『抱いてセニョリータ』が流れる。
「う……んん…」
金沢美奈は、携帯を手に取り、アラームを止める。
「ふぁあ〜〜〜」
大きくあくびをした後、携帯の隣にあった髪を結ぶゴムを取り、長いご自慢の蒼い髪――二次創作世界でなければ、
絶対に存在しない髪の色だ――をポニーテール風に結ぶ。
「おはよ〜、お姉ちゃん」
先程のアラームで起きたのか、隣で寝ていた、髪は同じ色で短髪の妹、有紀が朝の挨拶をしてきた。
「おはよう、有紀」
二人はすぐさま服を着替える。姉妹同士だから恥ずかしくないのか、互いに下着になっても見向きもせず、黙々と着替える。
そして、リビングに向かう。
「あっ、おはようございます、美奈さん、有紀さん」
リビングに来た二人に挨拶したのは、銀髪の犬耳っ子のセイヤだ。
彼は、公園で独り孤独に星空を眺めていたのを美奈が見つけ、居候することになった、いわば『捨て犬耳っ子』だ。
それだけに、いや、忠誠心が高いという犬の性格もあるのだろうが、彼はよく働き、今も二人に先駆けて朝食を作っている。
「おはよう、セイヤ」
「おはよう、セイヤ君。私も朝食作り手伝おうか?」
「いや、いいですよ」
「遠慮しないの。それとも、ご主人様の言うことが聞けないのかしら?」
「…………分かりました。じゃあ手伝ってください、ご主人様」
「素直でよろしい」
有紀がセイヤを言いくるめて、有紀も朝食作りに参加する。
アンタはセイヤのご主人様じゃないでしょ、と美奈は心の中でツッコんだ。
「おはよ〜、ご主人様〜」
「おはようございますぅ、ご主人様〜」
続いて起きてきたのは、黒い首輪を付けた、レトリーバー系の犬耳が特徴の金髪の犬耳っ子ケンタと、女の子と見違えそうな長い黒髪に、それとは対照的な
白い猫耳を有する猫耳っ子シュウだった。
ケンタはセイヤよりも先に美奈に飼われていた犬耳っ子で、シュウは有紀が中学生の時に拾った猫耳っ子だ。
「おはよう、ケンタ、シュウちゃん」
二人に挨拶を返す美奈。
ここ、美奈の家は、自宅兼仕事場を兼ねている。彼女は獣医なのだ(ちなみに有紀は大学生)
彼女は動物と耳っ子を診療する獣医なのだ。
「さぁ、朝ご飯出来たぞ〜」
セイヤと有紀が朝食を盛った皿をリビングのテーブルに置く。みんながそれぞれの席に座る。
「いただきまーす!!」
こうして、今日も金沢美奈とその妹と彼女らの耳っ子の一日が始まるのだった……


今日は日曜日。だが、美奈の仕事は休みではない。
彼女のペット病院の休業日は水曜日。日曜日は午後六時まで開業中。それでも急患や、ほとんど稀だが入院患者の世話等で、彼女の休める時間は少ない。
そんな彼女を支えるのは、妹の有紀とその飼い猫耳っ子のシュウ、自分を慕うセイヤとケンタだ。
夏になると、夏風邪をひいたとか、お腹を壊したとか、体の調子がおかしいとかで忙しい。
「―――はい、終わり。お大事にね」
女の子の犬耳っ子とそのパートナーを笑顔で見送る美奈。
「ご主人様ぁ〜、ボクお隣のペットショップに行って来るね」
「はい、分かったわ。行ってらっしゃい」
ケンタはそう言って元気よく病院から出ていく。
この病院の隣に経っているペットショップ、『SMILEY』 経営者は宗像陽彦。美奈の子供の頃からの幼馴染なのだ。
付き合いの長い二人なので、彼の所の動物達が体調を壊したとき、彼女は快く診察する(もちろん、しっかりお金は取る)
また、よくケンタとシュウが行く遊び場でもあるのだ。


「え〜と、ここに入るピースは……」
「コレじゃないですか?」
「それ? ―――入ったぁ! 流石はシュウ、おりこうさんね〜」
「えへへ〜♪」
日曜日で大学が休みの有紀は、シュウと一緒にジグソーパズルで遊んでいた。
一方、セイヤは――――。
「――――よし」
ちょうど洗濯物を全て干し終えたところだった。
「…………」
そして、そのままベランダで空を眺める。蒼空に雲が流れる。太陽が眩しい。
彼は、空を眺めるのが趣味だ。ここに来る前も、暇さえあればとにかく空を見上げていた。
雲が、太陽が、夕焼けが、星空が、月が空にあった。彼にとってそれは全て、とても美しいモノばかりだった。
「ねぇ、セイヤお兄ちゃんも一緒にジグソーパズルしよ?」
「…………いや、遠慮しとく」
シュウの誘いを無視して、セイヤは飽きることなく、どこまでも広がる蒼空を眺めていた。


ケンタは、『SMILEY』に入った。冷房が効いてて涼しい。
「こんにちは、陽彦さん」
「ああ、こんにちは、ケンタ君」
細目の優しい顔付きで、陽彦がケンタに挨拶を返す。
その後ケンタは、店内のケージの中の動物達――犬や猫はもちろん、ウサギやハムスター――を見て周り、必ずこう言う。
「みんな〜、一生懸命愛想振り撒いて、ボクのご主人様みたいないい人に飼われるんだよ〜」
陽彦は笑顔でケンタを見つめていた。


「お邪魔しましたぁ」
「はい、またいつでもおいで」
陽彦に別れの挨拶を告げて、ケンタは再び病院の方へと戻る。
ケンタは、そのまま美奈の居る診察室へと入った。カーテンが閉まっている。診察を受けに来た人かな?
「はい、ひなたちゃん、胸見せて」
「は〜い」
美奈が言って、相手が答えた。
「ひなた………?」
ケンタは知っている。先程答えた声の主が誰か。
「じゃあ、次はとばりちゃんね」
「はい」
もう一つ、声が聞こえた。先程の声より大人っぽい。
「とばり…………」
そして、全てが分かったケンタはカーテンを勢いよく開けた。
「……ケンタ!」
美奈が声を上げる。その場には、美奈と、黒い髪の男性と茶髪の男性、水色かエメラルドグリーンのツインテールの少女、
そして――――紫の長い髪と、黒い猫耳と尻尾の猫耳っ子と、濃い赤色の髪と犬耳と尻尾の犬耳っ子。
「――――あーっ! ケンタ! ケンタでしょ!?」
赤い髪の犬耳っ子が言う。
「ひなたん……やっぱりひなたんだぁー!!」
ケンタが、そのままひなたの元に駆け寄り、ぎゅっと抱きつく。
「久しぶりだね、元気にしてたぁ〜? ボクはずっと元気だったよ」
「うん! ボクも元気にしてたよ〜」
抱き合いながらお互い元気だったと言い合う二人。
「おーっ! お前あん時の犬耳っ子かー! 俺達の事覚えとるか?」
茶髪の男性がケンタに聞く。
「うん。拓也のアニキに、美和たんにとばりんに潤お兄さん! み〜んな覚えてるよ♪」
「何なに? どーしたのっ!?」
先程の大声に気付いたらしく、有紀達も診察室に現れた。そして、その場に居るたくさんの、知り合いに気付く。
「美和ちゃん、潤さん………拓也さん!」
有紀がその場にいた人間の名を呼ぶ。視線は拓也に集中する。
「有紀さん」
「おぉ、有紀ちゃんかぁ〜! 以前出会った時より可愛くなってて気付かんかったわ!」
「ハハ……お世辞にも程がありますよ…」
続いてセイヤは、とばりだけを真っ直ぐ見つめる。
「とばり――――」
「セイヤ――――」
まるで昔からの知り合いのように、お互いの名前を呼ぶ。
こんなに人が居るのに自分達だけラブワールド展開中? と、心の中で美奈がツッコミを入れる。
しかし、
「とばりおねーちゃん!!」
シュウがいきなりとばりに抱き付いたことで、二人のラブワールド――展開していたかどうかは別として――は脆くも崩れ去った。
「わたしの事覚えてる? シュウだよ!」
「ええ……もちろんよ」
とばりが優しくシュウの髪を撫でる。
その様子を見ていた美奈と潤は、お互い向き合って、ふぅ、と溜息を吐いた。


ペットショップ『FRIENDS』の彼らと美奈達が知り合ったのは、四ヶ月前の事だ。
三月下旬、ひなたは高熱を出して倒れた。拓也の薦めで、彼は美奈の病院にひなたを連れて行った。
病名は風邪だったが、かなりの重症だった。
美奈の診断によれば、ひなたはおそらく二月の下旬にかかったのに、それを教えずに今に至ったとの事だった。
「何で俺に風邪だと言わなかった?」
潤はひなたにそう聞いた。
「だって……注射怖いし…それに、ご主人様に迷惑掛けたくなかったから………」
「けど、最終的には俺に迷惑が掛かったんじゃないか」
潤が言う。潤はそんなに強く言ってはいないが、ひなたにとっては『自分はご主人様に嫌われた』という事に値する。
「だって…だって………うわーーーーーーーーーん!!!」
案の定、ひなたは泣き出してしまった。潤と美奈が耳を塞ぐ中、ケンタはゆっくりとひなたに近づき、号泣する彼女を抱き寄せた。
「よしよし―――だいじょうぶ」
ケンタは優しくそう言って、ひなたの背中を擦った。彼の服が、ひなたの涙やら鼻水やらで濡れた。
「キミはなぁんにも悪くないよ―――。だから泣かないで、いい子だから―――」
「ひっぐ、えぐっ、ふぇっぐ……」
その姿は、泣きじゃくる幼い我が子を慰める母親のそれを思わせた。
それから、ひなたは美奈の病院に入院する事になった。
ケンタは、ひなたを必死に看病した。お見舞いには潤はもちろん、彼の妹の美和、親友の拓也、それと猫耳っ子のとばりも来た。
美奈達が彼らと知り合ったのはその時で、ケンタは拓也に潤達の呼び方を教わった。
その結果、ケンタはひなたと仲良くなり、有紀は美和と友達に、そして何故か拓也に仄かに想いを寄せるようになった。
美奈と潤は、まぁ、いい関係に――決して恋愛関係ではない――なり、セイヤととばりは犬と猫という、禁断の恋に落ちた。
と、勝手に拓也が決め付けた(本人達は否定している)
そしてシュウは、同じ猫耳っ子であるとばりを先輩のように慕った。
ひなたは四月には退院し、それ以降、会うことは無かったのである。今日という日までは。


折角の再会なので、潤達は美奈の家にお邪魔することになった。
セイヤととばりは二人でどこかショッピングへ。シュウが付いて行こうとしたが、拓也と有紀に止められた。
有紀、美和、拓也、シュウの四人はトランプで遊び、美奈と潤は雑談。ケンタとひなたはベランダで話をしていた。
ひなたは自分の誕生日にダンボール箱いっぱいの食べ物をプレゼントされた事を一方的に話しまくり、ケンタは
楽しそうに話を聞いていた。
「ねぇねぇ、ボクが入院してた時にしてなかった質問、してもいい?」
「うん、いいよ」
「じゃあねぇ―――ケンタは、今のご主人様といつ出会ったの?」
「うん。あれは、一年前―――」
ケンタは、自分の過去を話し始めた。


寒い、冷たい部屋に、彼は居た。薄汚れた服を着て、体も当然汚かった。
ここが何処なのか、彼は知らない。いつから居たのかも、覚えていない。
目の前には鉄格子があり、外には出られない。食事の時間になると、鉄格子の小さな窓を開けて人間がそこから食事を差し入れた。
時折、獣の鳴き声が聞こえる。自分以外にも誰かが居る。しかし姿は見えない。
唯一見える仲間といえば、自分の目の前の檻の猫耳っ子だけだ。
赤紫の美しい髪をした少女だった。尻尾には、鈴付きリボンが結ばれていた。
目の合うことこそあれど、話そうとはこれっぽっちも思わなかった。相手も話は持ちかけてこなかった。
暫く経って、彼女は檻から出された。人間に手を引っ張られ、何処かに連れて行かれた。
一瞬目があったが、結局最後の最後まで、二人が言葉を交わすことはなかった。
それ以降、彼女は戻ってこなかった。彼は子供ながら、薄々と気付いた。

この部屋から出される時―――自分は、ここの人間達に殺されるのだ。

更に月日が経ち、自分の檻の鉄格子が開けられた。
まさか―――。
その部屋に、人間が一人、入ってきた。
「ひっ――――」
彼は、部屋の隅に蹲った。こんな事をしても意味は無い。しかし、彼に出来る抵抗はこれしかなかった。
ゆっくり、ゆっくりと人間が手を伸ばす。もうダメだと思ったその時―――。
「―――大丈夫」
人間が、優しく言った。
「―――え?」
「私は、あなたに危害を加えたりしないわ―――こっちにおいで」
彼は恐る恐る、その人間の手に触れた。
暖かい――――。
彼は人間の顔を見た。蒼い髪の、美しい女性だった。

彼は、女性の家にやって来た。自分は獣医で、ここは病院兼自宅だと教えてくれた。
「さっ、まずは体を綺麗にしなくちゃ」
彼は女性と共にバスルームに行き、体やら頭を洗ってもらった。シャンプーの甘い匂いがした。
風呂上りの後、彼女は押入れから箱を取り出した。中身は服だった。
「えーっと、この服、着てみて?」
女性に言われるがまま、彼はその服を着てみた。
「うん、似合う似合う」
鏡の前に立たされ、彼は鏡に映った自分を見た。
初めて、彼は自分の姿を見た。そこに立っていたのは、ジーパンにフード、胸ポケット付きトレーナーを着た、金髪の犬耳っ子だった。
「あっ、そういえば自己紹介がまだだったわね―――私は美奈。金沢美奈よ。あなたは?」
彼は首を横に振る。彼は、自分の名前を知らない。
「そう―――、じゃあ、私が決めていいわね?」
彼は首肯する。
「そうね………じゃあ、ケンタ」
「ケ・ン・タ……」
「そう。今日からあなたの名前は、ケンタよ」
こうして、ケンタは美奈と出会い、彼女との生活が幕を開けた――――。


「ふ〜ん、そんな事があったんだ」
ひなたが言う。
それからケンタは、美奈の家に妹の有紀と、猫耳っ子のシュンが居候し始めたこと、シュウとはすぐ仲良くなったこと、
美奈がセイヤを連れて帰って来て、彼を兄のように慕っている事を話した。
最もそれは、入院中のひなたに一度聞かせた話だったが、彼女は嬉しそうにその話を聞いていた。
「お〜い、ひなた。そろそろ帰るぞ」
潤がひなたを呼ぶ。
「は〜い、ご主人様ぁ〜♪」
ひなたが、声のする方に行く。
「じゃあね〜、ケンタ〜♪」
ひなたが腕をぶんぶん――ついでに尻尾も――振りながら、別れの挨拶をして潤の方へ向かう。
「またね〜、ひなた〜ん♪」
ケンタも腕と尻尾をぶんぶん振って、ひなたを見送った。


七月が終わり、八月になった。
再会は、思ったより早くやって来た。始まりは八月最初の日曜日に送られた潤からのメールだった。
「あ、メール―――潤からだわ」
「へぇ〜、お姉ちゃん、潤さんとメルアド交換したんだ〜♪ 隅に置けないね〜、このこのぉっ」
有紀が美奈をからかう。
「そんな関係じゃないわよ―――。えっと、用件は…………」
『美奈とその他の皆へ。今日の午後七時、俺達はさちの墓参りに行きます。よろしかったら、一緒にどうですか?』
それが、潤からのメールの内容だった。


さちの墓前で、潤が花を添え、手を合わせた。その後、ひなたとケンタも同じ事をする。
それが終わった後は、この前と同じ雑談タイムだった。
ケンタは特別に、さちの写ってる写真を見せてもらった。そこには、幼い頃のひなたと、彼女のご主人様の潤とその親友の拓也、それと金髪の犬耳っ子、さちが写っていた。
さちの表情は、少し哀しそうで儚げに見えたが、幸せそうな、優しい顔をしていた。
「さっちんって、ひなたんにとってどんな人だったの?」
ケンタが聞く。言うまでも無いが、『さっちん』とは拓也が教えたさちの呼称である。
「さちおねえちゃんはねぇ、ボクとご主人様のと〜〜っても大切な人だったんだぁ………」
さちと潤の出会いの場所は、トリマー養成学校だった。カットモデルだったさちは潤と出会い、次第に仲良くなっていった。
「卒業したら、俺と一緒に暮らして欲しい」
潤はそう言った。似ているとはいえ、耳っ子と人間は別種の生き物であり、その間での恋愛など非常識でしかない。
しかし、潤は本気でさちの事が好きだった。そしてさちも、潤の事が好きだった。
「もちろん、ボクもね♪」
ひなたが付け加える。彼女が潤を好きなのと彼を『ご主人様』と呼ぶのは、どうやらさちに影響されたかららしい。
潤とさちは、トリマー試験に向けて二人で力を合わせ、練習に励んだ。
今も、そしてこれからも一緒にいられる。これから永遠に、二人の幸せな日々が続いていく―――。
そんな甘い願いは、簡単に打ち砕かれた。
さちは――――自分は、後わずかの命しかないと、潤に告げたのだ。
潤は、頭をハンマーで殴られたような感じだったそうだ。
そして彼女は、愛する潤の胸の中で、静かに息を引き取った――――。
皮肉なことに、さちの死んだ日の五日後、つまり三月十六日は、彼女の誕生日だった。


「そう……そんなことがね」
美奈は、黙って潤の話を聞いていた。
そんな悲しい出来事があったにも関わらず、潤はトリマーの試験に合格したんだから、美奈は改めて彼は凄いと思った。
「で……その悲しみを乗り越えて、今はひなたちゃんに乗り換えたの? それじゃあ、さちちゃん浮かばれないわねぇ……」
「なっ、違う! ひなたとはそんな関係じゃ………」
ふふっ、と美奈が笑う。
「冗談よ、冗談」
「……ったく。でも、もしかしたら当たらずとも遠からず、ってとこかな……」
潤が呟いた。
「え?」
「さちに似てるんだよ、ひなた……鬱陶しいくらい俺に構って来るし、ドジだし、危なっかしいし―――。でも俺への一途な想いが、
ホントにさちととても似てるんだよ――――」
潤は寂しそうな目で、ケンタと楽しく会話するひなたを見る。
「そう――――」
美奈もまた、ケンタを見る。もしかしたら、自分は潤と少し似てるかもしれない。彼女はそう思った。


昔、美奈には弟がいた。名前は健太。
美奈と有紀は母親と同じ蒼い色の髪で、彼は父親と同じ深緑色の髪だった。
健太は、美奈の大切な弟だった。だが、彼は美奈が十五歳の時に死んでしまった。
道路にいる仔犬を助けようと飛び出して――――健太は車に撥ねられたのだ。
すぐに病院に運び込まれたが、彼はまもなく死亡した。
美奈が獣医になろうと思ったのは、彼が死んでから一年経った後だった。
健太が命を投げ捨ててまで守ろうとした動物を、今度は自分が守ろう、と。

美奈は、獣医の駆け出しの頃、保健所に行った事がある。
家の事情で飼えなくなったり、虐待され、ボロクズのように捨てられた犬や猫――仕舞いには耳っ子達がここに収容されていた。
動物を守ると決意し、この道を歩み始めたのに―――。美奈は改めて、自分の非力さを思い知らされた。
そんな時だった。彼女が彼と出会ったのは。
「この子――――」
美奈は、一つの檻の中の犬耳っ子の前で足を止めた。
犬耳で、髪の色も違うとはいえ、彼の姿はどことなく健太そっくりだった。
彼女は、すぐに彼を引き取る事にした。
家に連れて帰り、綺麗にして、健太の遺品の一部である服を着せた。
彼の姿は、ますます健太の生き写しのように見えた。
そして名前の無い彼に、美奈は名前を授けた。
今は亡き、自分が愛した弟の名を――――。


「ねぇ、ひなたちゃんって、首輪いつも付けてるの?」
「ああ、入浴時以外を除いて、いっつも付けてる。たまにリード付けて、『ご主人様、お散歩行こっ!』って頼むんだよ―――
恥ずかしいし、俺の主義じゃないから嫌なんだけど、うるさい時はしょうがなく、な………」
「へぇ、実はケンタも同じなのよ。あの黒い首輪、お気に入りらしくてね」
「へぇ……」
もしかしたら、あの首輪は、自分がご主人様といつまでも一緒にいられますように、という願いが込められているのかもしれない。
ご主人様と共に生きられなくなった、健太とさちの代わりに――――。

ひなたにさちの面影を感じる潤。
ケンタに健太の面影を感じる美奈。

やっぱり、自分達は似た者同士だ――――。


「こんにちは」
「こんにちは」
それぞれ三人一組でお喋りをしていた、拓也、美和、有紀、とばり、セイヤ、シュウの前に、自分達と同じ墓参りに来たと思われる姉弟が来た。
姉は金、弟は銀髪で、耳っ子だった。セイヤは自分と同じ犬耳かと思ったが、それにしてはやけに尻尾が丸々している。先端は姉は白で、弟は黒。
「あの二人、狐耳っ子ね」
とばりがセイヤの耳元で言った。なるほど、あの尻尾は確かに狐を思わせる。
「もしかして、お二人ともお墓参りですか?」
美和が聞く。
「はい、両親の墓に―――、私の名前は、かぐらと申します」
「僕はユージ」
二人が自分の名前を言う。
「結城美和って言います」
「金沢有紀です」
「俺は、御堂拓也や」
「セイヤだ」
「とばりって言うの。よろしく」
「わたしの名前は、シュウ」
六人も自分の名前を言う。
「皆様も、お墓参りですか?」
「はい―――。あ、お兄ちゃん」
美和が振り向く。潤達が、ちょうどタイミングよく来た。
「こちらは、私の兄の潤です」
「どうも初めまして。結城潤です」
美和が紹介し、潤が自己紹介する」
「初めまして。私は、金沢美奈です」
「ボクはひなた」
「ボクはケンタ」
「こちらこそ初めまして―――皆様、この後はご自分の家に帰るのですか?」
かぐらが聞いてきた。
「ええ」
「あの――、もし、よろしかったら、今日の夜十時に、私達の紹介する場所に来ませんか?」
「あなた達の紹介する場所?」
美奈が聞いた。
「はい、きっと、この夏の素晴らしい思い出になると思いますよ」
ユージが笑顔で答えた。


「うっわーーっ! きっれーーーーいっ!!」
ひなたが感動の声を上げた。
一同がかぐらとユージに連れて来られたのは、とある小川だった。
その小川には何千何万ものホタルが、光を放って飛び回っていた。
夜空には、月が浮かんでいた。白く輝く満月が、暗闇を照らしていた。
「ここで、毎年ホタルを見るのが、僕と姉さんの恒例行事なんです」
「へぇ、そうなんだ………」
ユージが呟き、美和が言う。
その場にいた全員が、光を放ち飛び回るホタルに見とれていた。とばりはちゃっかりとセイヤの腕に自分の腕を絡ませていた。
潤と美奈のホタルを見る目は、どこか悲しげだった。成虫になると、僅か一週間しか生きられないホタル達。
そのホタル達の儚い一生を、誰の一生と重ねているのだろう――――。
「―――お気に召していただけましたか?」
かぐらが聞く。
「うんっ! とっても!」
「すっごい綺麗だったー!!」
ひなたとケンタが言う。
「まさか、こんな綺麗な光景が見れるとは、思いもよらんかったわ」
「同感です。生き物を扱う仕事をする者として、非常に感動しました」
拓也と陽彦も答える。
みんながかぐらを中心にお礼やらなんやらを言っている時、
「…………アレ?」
ひなたは遠くに人影を見た気がした。そして、見間違えでなければあの人影は―――。
「―――ひなたん?」
勝手に茂みの方へ走り出したひなたを見て、ケンタがその後を追う。
二人がいなくなった事に気付く者は、まだいなかった。


「ひなたん待ってよ〜〜!!」
ケンタの呼び止めも聞かず、ひなたはただひたすら走り、二人はどんどん茂みの奥へと入っていった。
そしてひなたは、遂に先程見た人影に追い付き、後ろから抱き付いた。
「きゃっ!?」
後ろから抱き付かれた人物が声を上げる。幸い倒れる事はなかった。
「――――さちおねえちゃんっ!!!」
ひなたが大声を上げた。
「―――へっ?」
ケンタは、ひなたが言った事に耳を疑う。
ひなたに抱き付かれた人物――金髪で、犬耳っ子の女性――は振り向いて、ひなたを見た。
「―――ひなたちゃん?」
「うんっ、ボクひなただよっ! 覚えてるよね、さちおねえちゃん!!」
女性は優しい表情で――見る者によっては、どこか哀しげにも見える――ひなたの頭に手をのせた。
「もちろんよ……ひなたちゃんのこと、わたしが忘れる訳ないでしょ?」
ケンタは呆然とその光景を見ていた。
さち。今ひなたの頭を撫でている女性が、彼女の言ってた、自分がさっちんと呼んでいた女性なのだ。
しかし、どう考えてもおかしい。さちはもうずっと昔に死んでいる。
なのに、彼女は今、確かに目の前にいる。何故?
幽霊だと思った。もうそれ以外考えられない。でも、幽霊って、こんなに簡単に見えるものだったか? 
この世の者が触れることが出来る存在だったか?
ますます頭が混乱するケンタとは対照的に、ひなたは素直にさちとの再会を喜ぶ。
「さちおねえちゃん、紹介するね。この子はボクの新しいお友達、ケンタっていうんだ」
いつの間にか、ひなたは自分の事をさちに紹介していた。彼はハッとして前を見やる。
「ケンタはね、ボクがすっごーいお熱出して入院した時に、ボクの事助けてくれたんだよ〜」
「ふぅん、そうなの」
ひなたに手を引っ張られ、さちがこっちに近づいてくる。
「初めまして。わたしはさち。ひなたちゃんがお世話になってます」
さちが手を差し出す。
「は、はい……………」
ケンタは恐る恐る手を差し出し、さちと握手した。
掌の温度は、幽霊とは思えないくらい暖かかった。
「さちさん」
誰かがさちを呼んだ。木の影から、赤紫の髪の猫耳っ子の少女と、深緑の髪の少年が出て来た。
「―――誰ですか、その二人」
少年が聞く。
「紹介するわね。この子はひなたちゃん。で、隣の子がひなたちゃんのお友達のケンタ君」
「初めましてー、ボクひなただよ♪」
ひなたが元気よく言う。
「アレ…キミ、何処かで会った……?」
ケンタは、赤紫の猫耳っ子に聞いた。
「やだ、忘れちゃった? ホラ、保健所で向かい側の檻にいた―――」
彼女は尻尾を振るう。シャラン、と鈴の音が響いた。
「ああっ、思い出した!! キミはあの時の………!」
「思い出してくれて嬉しいわ。私、みずほって言うの」
「ボクの名前はケンタ! ――生きてたんだね、良かったー! みずほちゃんはあの時殺されたって思ってたから――」
一瞬だけ、みずほの顔が暗くなった。が、ケンタはそれに気付かない。
「お前も、ケンタって名前なんだ。奇遇だな」
少年が言う。
「オレの名前もケンタって言うんだ……金沢健太だ」
「へぇ〜、ホントに奇遇だね〜」
ケンタは健太と両手で握手する。もう彼は、さちがどうのこうのといった事は忘れていた。
「ねぇ、ひなたちゃん……ご主人様は?」
「あぅ……実は、さちおねえちゃんを追いかけてる間に、ご主人様達とはぐれちゃったんだ……」
「………そう。でもいいわ。あの人の顔は、久々に見れたから」
ひなたはさち言う事が分からず、首を傾げる。
「ちょっと、付いて来て」
さち達が歩き始め、ひなたとケンタは素直にその後ろに付いて行った。


「ひなたーーっ!」
「ケンターーっ!」
「ひなたちゃーん!」
「何処いったのー!」
潤達は突然いなくなったひなたとケンタを探していた。
「全く、何処行っちゃったのかしら……」
とばりが言う。もし何かの事件に巻き込まれでもしたら……
「ねぇ、セイヤお兄ちゃん、犬耳っ子なんだよね?」
「ああ、何だ、シュウ? いきなり当たり前の事聞いて」
「お願い、セイヤお兄ちゃんの鼻で、ケンタ達を探し出して!」
シュウが頼み込む。
「そうかっ! 犬耳っ子なら犬特有の高い嗅覚がある!」
「やってください、セイヤ君! 君なら出来る、君なら!」
「セイヤ……わたしからもお願い!」
拓也、陽彦、とばりからも頼まれ更に美奈達も彼に期待する。
「―――分かった! 出来る限りの事はするっ!!」
「頼むで!」
セイヤはその場にしゃがみ込み、地面の臭いを恥を忍んで嗅ぎ始める。
一方、かぐらとユージは、目を瞑り、その場に立っていた。
そして、セイヤが再び立ち上がるのと、二人が目を開けたのは同時だった。
「「「あっちだ(です)!!!!」」」
そして、一つの方向を指差すと同時に、三人とも駆け出した。
「えっ、ちょっ、セイヤ!?」
美奈達は、走り出した三人を必死に追いかけた。


「うっわぁーーーー!!! でっかいホタルだぁーーーー!!!」
「え……? ひなたん、アレがホタルに見えるの?」
ひなたが大声で感動を声に表し、ケンタがツッコミを入れる。
二人が見ている光景。
白い満月とたくさんの星が輝く夜空の元、一本の光る大樹の周りを、ひなたがホタルと呼ぶ大きな光の玉が幾つも飛んでいた。
大樹の周りには、ひなた、ケンタ、さち、みずほ、健太の他にも、たくさんの人が集まっているようだった。
「もう、時間ですね………」
みずほが呟き、さちと健太が頷く。
「じゃあ、ひなたちゃん、ケンタ君、わたし達はここでお別れね」
「ええ〜、何で? ボクもっとさちおねえちゃんと一緒にいたいよ〜」
ひなたがさちの手を掴む。
「ごめんね………でも、来年の夏になって、ここに来たら、また会えるから」
「ホント? 約束だよ」
「ええ、約束ね」
「来年来る時は、ご主人様達も連れてくるね」
「ええ、お願いね」
ひなたとさちが、指切りをする。
「ケンタ」
「ケンタ君……」
健太とみずほが、ケンタの方を見る。
「二人とも、ここでお別れ?」
「ああ、折角仲良くなれたけど……悪いな」
「でも、さちさんと一緒で、来年になったら、きっと会えるから―――」
「うん―――。ボクの方も、ご主人様達を連れてくるから……」
「なぁ、お前のご主人様って、どんな人だ?」
健太が聞く。
「金沢美奈って言うんだ。動物のお医者さんで、とっても優しい人なんだ。今思えば、名字が健太君と一緒だね」
「金沢……美奈…………」
健太が美奈の名を呟く。
「それじゃあ、ひなたちゃん、ケンタ君、さようなら。あなた達に出会えて、本当に良かった――――」
さちがそう言った瞬間、大樹が激しく光り始め、さちを、健太を、みずほを包み、ひなたとケンタをも包み込んだ。
「きゃあっ!?」
「うわぁっ!?」
二人の視界は光で照らされ、暫くして暗くなった。


「―――なたっ! ひなた!?」
「ケンタっ、起きて! ケンタ!」
更に暫くして、ひなたは潤に、ケンタは美奈に起こされた。
「うぅ〜……ご主人、様……」
「んっ…ご主人様……?」
「――――ひなたぁっ!」
「ケンタ! 無事で良かった―――!!」
二人のご主人様は、自分の犬耳っ子の無事を確認し、ぎゅっと抱き寄せた。
「―――あっ、そうだ。ご主人様、ボクさちおねえちゃんに会ったんだよ!」
ひなたが言う。
「え―――? ひなた、今、何て……」
続いてケンタが言う。
「ご主人様………ボクも、さっちんに会ったんだ。それと、保健所に居た時に出会った子と、珍しい男の子に会ったんだ」
「え………珍しい男の子?」
「うん、健太って言ってね、ボクと同じ名前なんだ」
ケンタがそう言った瞬間、美奈は目を見開いた。そしてケンタに聞いた。
「ケンタっ! その健太って子の名字は?」
「か、金沢、だよ。ご主人様と同じ………」
「…あ……ああっ………」
そのまま、美奈は泣き崩れてしまった。
「どーしたの、ご主人様? 何で泣いてるの?」
泣いている美奈に代わって、有紀が答えた。
「ケンタ…その金沢健太って子は、私が赤ちゃんだった時に死んだ、お姉ちゃんの弟なの」
「え………」
今度はケンタが驚いた。
死んだはずのさちが、目の前に現れた。そして、同じように死んだはずの美奈の弟が、自分とひなたの前に現れた。
じゃあ、やっぱり――――あの二人は、幽霊だったって事か?
それじゃあ、あの子は――――。
二人と共にいた、みずほと言う名の少女も――――?
ケンタは再びあの大樹を見た。
大樹はもう、光っていなかった。月明かりに照らされ、ただそこに立っていた。
かぐらとユージが、大樹に手を触れ、瞑想していた。暫くして目を開き、
「思った通りだったね、姉さん」
「ええ………この樹のある場所は、『昇降の空間』だったのね」
「『昇降の空間』?」
「なんやそれ?」
美和と拓也が聞く。
かぐらが説明する。
「『昇降の空間』とは……毎年、夏の八月一日から今日の午後十一時まで、あの世の住人達が、この世を行き来するのに使う空間の事です。
その期間を、私達狐巫女一族は『蘇りの一週間』と呼んでいます」
ユージが大樹を見上げながら説明する。
「恐らく、あの世の住人達は、あの樹をあの世とこの世の架け橋として使っていたのでしょう―――。
そして、この世に戻ってきた住人達は、自分達の思い入れのある場所や、人を見学していきます。
潤さん、美奈さん、ひなたちゃん、ケンタ君、この一週間、誰かの視線を感じませんでしたか?」
「そういえば………誰かに見られてるような気がした事もあったような……」
「わ、私も………」
「ボクはな〜んにも感じなかったよ?」
「ボクも……あっ、いや一度だけあったかな?」
かぐらが再び説明する。
「それはきっと、あなた達と関係が深かった人物が、幽霊となって見守っていた証拠ですよ……そして、最終日の午後十一時、
彼らは架け橋を渡り、あの世へと帰っていくのです。その時、強烈な光も生じるそうです」


その場にいた全員が、月明かりに照らされた大樹を見上げていた。
「ご主人様、ボクね、さちおねえちゃんと約束したんだ」
ひなたが潤に言う。
「来年は、ご主人様達を連れてここに来るって………」
「そうか……来年が楽しみだな」
今度は、ケンタが美奈に言う。
「ボクもね、健太君とみずほちゃんに約束したんだ―――ご主人様達を連れて、来年ここに来るって」
「――――そう」
美奈は優しく答え、彼の頭を撫でた。

涼しい夜風が吹き、全員の髪を、大樹の枝を揺らした―――――。
そして、満月は輝いていた。白く、儚く、美しく―――。










後書き
どうも。初投稿の紅陽華です。
――――覚悟は出来てます。何か罵倒されそうな気がします(被害妄想め)
夏なので、ほんの少し怖い感動話を書いてみました(昔見ていた、『本当にあった怖い話』という番組も、ラストは大抵感動できる怖い話だったので、それを参考に)
…………つーか、自分のオリキャラとぴゅあぴゅあのメンバー共演させちゃったよ!!
もう、この時点で何か言われそうな気がする……(お前、もう少し前向きに)
美奈が獣医という設定は、かなり前から決めていました。
幼馴染みがペットショップの経営者といのも、です。
「何で男の耳っ子がいないんだ!」というのが、今回オリキャラの男の子の耳っ子製作のキッカケでした。
名前? そんなもん思い付きですよ、思いつき。

――――――もう少し、真面目な後書き書こう。

夏の八月はお盆を思い出すので、死んだ人を幽霊として蘇らせ、生きてる人と会話する話がいいと思い、書き始めました。
ちなみに、男の子の耳っ子の名前がカタカナなのには、意味は無いです。
女の子と同じ平仮名でも良かったんですけど……カタカナ、カッコイイし………
ちなみに、ケンタの潤以外の呼び方(ひなたん、とばりん、さっちん、美和たん、拓也のアニキ)について。
ごめんなさい、全部自分が使ってる愛称です‖○| ̄|_
流石にとばりんとさっちんは悪趣味ですよね、そうですよね……ハハ…………
あと、保健所の話。
「普通に考えて耳っ子を保健所送りにするか!?」とお叱りを受けそうですが……
ホラ、耳っ子って野良もいるそうじゃないですか。だから保健所送りにされる子も少なくはないかと……
やっぱり、無理がありますかね。あるんだったら、この場を借りて謝ります。ごめんなさい。
最後に、狐耳っ子の姉弟。
コレは、結構自分のお気に入りです。やっぱ狐は巫女関係で霊感強くなきゃね!
あと、猫耳っ子シュウ。
彼は『ボクっ娘』に対抗する『わたしっ子』です。
言っておきますが、オカマじゃないですからね。

次回作は何にしようかなぁ……ハロウィンにしようかなぁ………
え? お前もう十月の話考えてんのかよって? ってか、まだ書く気なのかって?
…………まぁ、とりあえず書ける暇があったら、書きますよ。
それでは、今回はこの辺で失礼いたします。

みんな、夏休みエンジョイしろよ!!!





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